初期不良

なんのことはありません。初めからダメだったんです。

おまけが本編というかアレこれラブレター?

今回はこちらの中から『アイドルたちのジャンケン大会』を。

弓削制作物 ‐ ニコニコ動画(原宿)

ちょっと前に『ぷよm@s』に不眠の呪いをかけられて、その主コメにあったのがきっかけで弓削Pを調べて、
『ジャンケン大会』は長過ぎたのでちょっと寄り道してましたが、先週あたりから時間を見つけては観てました。

D

まずは一言。

「ジャンケン」という言葉の軽さにダマされるな!

これはともすればお互いのプライド、果ては人生をかけた真剣勝負の場であり、
お遊びでありながら既に戦争でもあるッ!特に終盤ッッ!!*1


俺の好きなポイントの全てを語り尽くすにはシリーズの全動画再生時間よりかかりそうなので簡単に書くと、

  • アツさ
    通常のジャンケンにはない要素によってグッと高まった戦略性から、アイドル同士の読み合い、戦術の駆使、心理戦等が発生している。
    それに加えて「スタンド*2」が所謂少年漫画的アツさをマシマシにしている。
  • 笑い
    正直元ネタが古かったり、カイジとか競馬とかプロ野球とかあまり詳しくないジャンルだったりで理解しきれてない部分もあるのかも。
    でも全然問題ない。十分面白い。キャラ崩壊とか度を超えた酷さとかそういうのもない。
  • 泣き
    これは俺は本編では決勝後と、『終章』にしかなかった。でもここに挙げるだけのモノではある。


コレと『ぷよm@s』を比較したくなった気持ちは凄くよくわかる。
ユルそうな枠組みに、とんでもなくアツく時に鳥肌の立つ展開、奥歯ガタガタ言わすカッコイイセリフ回し。
再生数じゃ*3かなりの差が付いているけど、個人的な評価としてはこの再生数ほどの差は感じられない。
ただ、『ジャンケン』はジャンケンと言いながらもとっつきにくい。初見にはルールが難解だし、逆に「ジャンケン」という言葉から「大したこと無い」「どうせジャンケン」「たかがジャンケン」というイメージがついてくるのだと思う。そういう意味で「ぷよぷよ」ほどのヒキがない。


あんまり例えになってないけど
『ジャンケン大会(本編のみ*4)』:凄く面白いバラエティ番組。3時間特番。
『ぷよm@s』:凄く面白い連続ドラマ。奇跡の2クール。
って感じ。


行間から読み取れたかもしれないけど、個人評価としてはどっちも面白いんで甲乙つけたくないんだけど、『ぷよm@s』の方に少し軍配を傾けてるって感じです。


あと書き忘れてたけど、弓削Pのあとがき(ブログ?)
あとがき




最後に動画そのものと関係ないので小さくダラダラ。

介党鱈Pは卑下し過ぎだと思う。
再生数は運とか絡むしキニスンナ」とは言うが、良いもので埋もれてるものは無くはないけど、悪いもので上がりまくってるケースはほぼ皆無。加えて介党鱈Pの(再生数以外の)周囲の評価も御存知の通り。
要はトッププレイヤーな訳ですよ。そんな人が「できの悪い頭(part28のマイリスコメ)」とか言ってると、「じゃあ俺らはなんなんよ?」と言いたくなるPがおそらく鳥取県の人口程いるものと思われる。
まあ「ラノベの新人賞に何度も投稿しては落選をくり返してきたという経歴の持ち主なので、才能の無さには確たる自信をもっています。(part10のマイリスコメ)」と言うのがその主な原因なんだろうけど。
それに多分に妄想が入るけど、この評価されまくりの現状がある種信じきれないんだと思う。
当然あれだけのモノを28話+α作ってるんだから努力や相応の対価は支払っているんだけど、きっと鱈Pにとっては全部「やりたくてやっただけ」のこと。遊びの鬼ごっこで全力疾走してそれが100m10秒台であっても、砂場遊びで姫路城の精巧な50分の1モデルを作っても、それは努力とは認識しない。
だから鱈Pにとっては今の評価は(『ぷよm@s』以前の評価、こっそり上げたノベマスの評価も相まって)降って湧いたものにしか思えないんだろうと。
でもそれは降って湧いた訳でも得体の知れない存在に「力が欲しいか…ならばくれてやろう!」とか言われて力を得てでも一時的にそのことを忘れているとかって訳でもなくて、そりゃあ運とかもあったろうけど、大半は鱈Pの実力(才能+努力)の結果なんですよ。
じゃあ偽名ノベマスは?とか新人賞は?とかあると思う。
敢えて酷い言い方すると、「そっちの才能は(少なくとも『ぷよm@s』作成ほどの)適性がなかった」のかもしれない。
誰でも分かることだけど、ノベマスは文章だけで構成されてる訳じゃなく、画像や音楽、演出等が重要な構成要素。それらを全てかなりのハイレベルに持って行けているからの『ぷよm@s』の評価。また鱈Pは初代ぷよぷよとアイマスがホントに好きなんだろうと確信してるけど、そんな好きなものを描くのに相当の適性があった、と。
自分の得意なフィールドを認識すること。そこに勝負を持っていくこと。どちらも誰にでもできることじゃない。それだけで誇ってもいい。*5
えぇと何が言いたいかと言うと、介党鱈Pはホントにスゴイんだよ?もっと自信持っていいんだよ?ということ。
なんか本出せたなら、そして鱈Pの著作だってわかったのなら、買う人は既に一般的なラノベの損益分岐点を超えているのは間違いない。当然俺も買うし。*6
でもひょっとすると、やっぱりラノベはあまり向いてないのかもしれない。それが夢や目標だと言うのならばあんま口出しできないんだけど、
「ノベマスでもいいじゃない」って少し言いたい。少なくともこのフィールドにおいては揺るぎなき実力が確認されているのだし、新作を待ちわびている人たちも鳥取県の人口の3倍強程いるのだし。
あるいは生業としたいなら、ノベマス的商業メディアを見つけるか作るかしてそれに乗せればいいじゃない*7
そんなに数読んだわけでもないけど、俺の知る限りじゃラノベって玉石混淆どころか4割:ただの石(読むに堪えない)、2割:キレイに磨かれた石(あんまり面白くない)、3割:キレイなガラス玉(面白いけど、量産型のコピー商品。そこそこ美味しいコンビニ弁当)、で構成されている。ホントにスゴイと思えるのは残りの1割にも満たない少数。
無責任に言うけど鱈Pはもっと上行ける気がするし、それが既存の商業の型に上手く当てはまらないというなら、ニコ動でやっていて欲しい。
まぁ結局は、だ。
これからも鱈Pの作品に触れ続けていたいので、発表が続けられる形でのこれからの活動を望みます、ということです。

*1:俺はジャンプ漫画に在りがちなパターンでギャグ→熱いバトルになったのかと思ったが、後述の作者ブログを見るとそうではないようだ。

*2:Pのブログにそう書いてある

*3:どっちもバケモンだけど

*4:『終章』や『日常』はまた別モノ

*5:もちろん『ぷよm@s』しか得意フィールドがないんなら、一発屋になってしまう可能性もあるわけだけど、そもそもの地力があるのは明白なので、「次」を掴むのは後はきっかけだけだと思う。

*6:と言ってソレを売りにして出版社に売り込みたくないんじゃないかと思うし、いちファンとして出来れば見たくない光景でもある。

*7:ドワンゴもさ、本当に素晴らしい作品のマネタイズを、出来るだけ反感の起こらない形で実現するべきだと思うんだ。ニコニ広告成功してるんだし、難しいと思うけどがんばってよ。