ああ、「あの動画」が上がってるけど…今は少しだけ眠らせてくれ…。
今週(もう日曜だから正確には先週)頭に届いてたんだけど、諸事情で放置してたがついに読んだ。
マージナル・オペレーション 01 (星海社FICTIONS)
- 作者: 芝村裕吏,しずまよしのり
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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きっかけはフjではなく↓の記事。
*1
4Gamer.net ― “ガンパレ”芝村裕吏氏,初の書き下ろし長編小説「マージナル・オペレーション 01」が刊行。芝村的世界観の原点に迫るロングインタビュー
俺のきっかけとしてリンクを貼りはしましたが、正直必読!という程の記事でもありません。ただ「この著者の作品なら(未経験のものがあるならそれも含めて)全部好き」と言える人なら、そこそこ楽しめる記事であると思います。そういう人ならば、この本を読んだ後にもう一度この記事を読んでみてください。より楽しめると思います。*2
あと、軽くネタバレなんで反転で隠しますが
「何か知らないけど主人公がモテる」みたいな話も私は好きなんですが,今回はそうではなく,
とか言ってるけど安心の一級建築士っぷりだったぜ!「納得」は少しあるけど、それでもやっぱラノベよね、つーかご都合主義というか主人公補正というか…。
さて、ようやく本編の感想…の前に状況説明。
まず俺は5121小隊を10周くらいしただけの者です。正規の人だけじゃないけど全員でもない。
んで他の作品はほぼ触れてない。一時期中二の血が騒ぎWikiとかここの文章とか追ってたけど、作品としては『ガンパレ』オンリー。
でもメッチャハマったし、正直しばらくは生きることよりも『ガンパレ』やることの方が重要でした。
だもんで↑の記事読んで*3から速攻でポチった次第。
でも実は『ガンパレ』レベルまで期待していなかったりもしてた。
だってゲームのシナリオと小説は別モノだから。
そんなこともあって今日まで読んですらいなかった。
さてさて、ようやく本当に本編の感想。
で、読んで。
まあ言っても85〜65点くらいを予測してました。
結論から言うと95点、ってところですかね。
加点要因はズラズラ述べるとして、減点要因は俺的には簡潔で(だと思っていて)、
「著者の『ラノベって、こういうモンだろ?ラノベ読者の求めるモノってこういうモンだろ?』的な意図が透けて見える上に微妙に俺にフィットしなかった」から。*4
加点要因は、基本的に上記以外のだいたい全て。
キャラ
主人公 | 薄情なつもりの良識(NOT常識)人。自己評価の低い天才。大好きな造形ですね。ただニブチン振りがちょっと行き過ぎてるぜ。 |
軍人ABCD | 特筆すべきものもあんまないけど、地味にイイ。物語の空気感を作ってる。 |
シャウイー | 有能で、大部分は善人。外見に関してはあまりよく描かれてないが、肌荒れが治れば実は美人説を盲信する。 |
ソフィア | え?普通に可愛いじゃん。リアル?…か?微妙に(広義)ツンデレとして機能してさえいるというのに。 この作品の評価を決定的に変えたキャラ。P173の5行目で。 |
ランソン | ツンデレちゃんその2。主人公のニブチンによりほぼ気づかれなかったが。 |
オマル | 文句なく良い人だしいいキャラなんだが、主人公無双の今作においては基本引き立て役。 ところで文化の、言葉の壁なんて一度乗り越えれば後は問題にならんよ。主人公だってアッチじゃ「暁」らしいじゃないか、なぁ? |
ジブリール | とても好ましい。が、登場シーン数の割にはやっぱりソフィアが今作のメインヒロインだと思うので、その引き立て役に回ってる感はある。 とは言え次作以降はどうなるか分からんし、非常に期待の持てる逸材だよこの子は! |
ジブリール父 | 数少ないギリギリ良識人。でも族長にだって理由や経緯があったと思うんだ*5。これを偏向描写と捉えるか、捨象と捉えるか。 |
族長 | 多分良い人なんだけどなぁ。「(全てが元に)戻るとも思わん」って思ってるんじゃないのかよぉ? |
設定
記事によると、やっぱりいつものゲフンゲフン
ただ今作にはまったく片鱗もなし。
多分現実とそう大差ないものと思われる。地震、あったみたいだし。
展開
ちょっと書いたけど主人公無双。
あと敗戦、撤退戦に定評のある著者の本領発揮。
文章・セリフ・その他
(意味的な)パラグラフ?毎にタイトルを付ける独特な書き方。最初違和感あったけど直ぐ慣れた。
かなり簡単な漢字にもルビが付く。アラサーが想定読者層なんじゃないのか?
多分星海社の方針なんだろうな。
基本海外が舞台なんで、意図して翻訳文っぽいセリフになってる。
その狙いは伝わるし、お陰で雰囲気も出せてる。
絵は、女の子を前面に押し出せばそれだけで売上を取れる絵。
今回は明らかに意図して「そうなり過ぎないようにした」カバー絵だけど。